ユカリア STORIES
Withコロナにおけるパートナー病院の取り組み~平病院
※2022年5月9日株式会社キャピタルメディカは「株式会社ユカリア」に社名変更しました。
こんにちは、キャピタルメディカです。
医療やビジネスのゲンバから様々な情報を発信する『キャピタルメディカSTORIES』。
冊子『EUCALIA LIVE』(ユカリアライブ)の原稿を抜粋・再編集し、それぞれのパートナー病院がコロナ禍のなか、どのような病院経営・運営をしてきたのかをお届けする、パートナー病院紹介シリーズ。
今回は岡山県の「医療法人 平病院」です。
※情報はすべて2021年10月時点のものです
医療法人平病院 平病院
[所在地] 岡山県和気郡和気町尺所438
[診療科目] 内科、循環器科、糖尿病外来、外科、整形、眼科、放射線科、歯科、リハビリテーション科、健康支援センター
[病床数] 89床(一般33・療養29・結核27)
[関連施設] 平病院居宅介護支援事業所、訪問介護サービス、通所リハビリテーションひまわり
[ホームページ] https://www.tairahos.or.jp/
2020~2021の取り組み
当院は、「地元かかりつけ病院として最高の地域医療を展開します」を第一理念として日々活動を続けています。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)関連としては、当院の結核病棟に陰圧室を備えている事から、2020年春には入院患者を2名引き受ける方針で岡山県の対策本部と調整していました。しかし、県内各地の中核病院が、感染症病床をコロナ対策に充てるため、結核排菌患者の受け入れを停止したため、当院と“健康づくり財団附属病院”の2病院で県内すべての結核排菌患者を受け持つ事になりました。統計では結核塗抹陽性患者は10万人対4.6人と常時一定数発生していて、2病院で結核患者を受け入れる事で間接的にコロナ病床の確保に貢献させて頂いています。
コロナ禍の所為で、日本の様々なシステムの脆弱な部分が露呈しましたが、当院は、ピンチをチャンスに変えていく気持ちで乗り切って行きたいと思います。
アートで地域との繋がりが広がっています
「来院される皆様に心癒されるくつろぎの空間を提供したい」と30年前の新築移転時に一階待合廊下にギャラリー設備を設置し、地域の方の書道、絵画、藍染作品などを展示しています。ギャラリー展示は待合対策にもなりますし、作品に癒される、平病院は優しい病院と患者様や地域の方に大変喜ばれています。
コロナ禍で予定していた創立70年のイベントなどはすべて中止しましたが、ギャラリー展示は感染対策を行い継続しています。
和気町主催の文化祭が中止になり、発表の場を失ったグループの方にも展示をしていただき大変喜ばれました。季刊発行している広報誌「暖流」でも紹介し、広報誌を配布していただいています。
今年3月には川崎医療福祉大学医療福祉デザイン学科の卒業制作選抜展も初めて開催していただきました。医療福祉の諸問題に真摯に取り組まれた研究内容は、どれも大変素晴らしく、熱心にご覧になる患者様もいらっしゃいました。私たち医療従事者も、改めて学ぶ機会をいただきました。
また和気町では県外移住者が直近五年間に約500名を超え、経済文化ともに活性化されています。玄関ホールにボランティアで生け花展示をしていただいている方もそのおひとりです。和気町の人口は過疎化により年々減少していますが、子育て世代の県外移住者とつながりを持つことで、患者数の減少が緩やかになればと考えています。
また6年前より院内報を毎月発行しています。院長から職員へ向けたメッセージ、会議で決定された内容、院内研修の報告、職員の結婚や出産の報告などを掲載しています。今年3月にアンケートを実施したところ6割以上の職員が全てを読んでいることがわかり、満足度の高さが伺えます。
コロナ禍で行動が制限され、感染対策業務などの負担が増えていますが、職員のベクトルを合わせるツールとなっています。
次回は兵庫県の「医療法人 浩生会 舞子台病院」です。
ゲンバからは以上です。