Capital Medica

JP

EN

キャピタルメディカ STORIES

日本が世界に誇れる診療制度が崩壊の危機!?

僕は日本に生まれて良かったと思います。その理由の一つが「皆保険制度」です。
日本の医療現場をみてみると、病気や怪我をした人は、年齢・身分・職業に関係なく、皆が平等にいつでもどこでも保健医療が受けられる制度を確立しています。これは世界的に見ても素晴らしい制度であると言えます。
 
少し前になりますが『混合診療』という言葉をよく耳にした方も多いと思います。これは「自由診療」と「公的保険」の両方を利用して治療を受けることを言います。

現在の皆保険制度だと、基本的に「自由診療」と「公的保険」を併用して治療を受ける場合、その治療全てが自己負担になってしまいます。つまり、それは皆保険の観点からだと、原則的には『混合診療』は禁止されているということになります。
しかし、現在でも、「保険外併用療養費」と言って、厚生労働大臣が定める先進医療などの「評価療養」と差額ベッドなどの「選定医療」については、『混合診療』が認められており一般の保険診療と同様健康保険からの給付が受けられます。

この『混合診療』と言う言葉を新聞などで頻繁に目にするきっかけとなったのは、TPP交渉参加や、内閣府が2014年6月に出した成長戦略の中に「新たな保険外併用の仕組み(「患者申出療養(仮称)」)の創設」が明記されたことがきっかけです。
今回の成長戦略の中に折り込まれた「患者申出療養」は、仮称の通り患者が『混合診療』を希望した場合には、安全性の確認が取れれば6週間程度で了承する制度です(現在は半年程度かかります)。希望する診療が先例のないものである場合は、全国の指定病院での実施となりますが、前例のあるものなら、どこの医療機関でもその診療が『混合診療』として受けられます。

けれども、なぜ今まで『混合診療』は認められなかったのでしょうか?

患者にとって様々な診療方法から「最適な治療方針」を選択できるのは良い事のように思えます。しかし、専門的な知識のない一般の人が「最適な治療方針」を選ぶのはとても難しいし、そのために情報を集めるのは骨の折れることではないでしょうか。なので、安全性と医療の質を保ちながら『混合診療』を進めていくには、専門家による一定のルールづくりが大前提になると思います。また、誰もが簡単に「最適な治療方針」を判断できるだけの情報インフラが構築できるのならば、『混合診療』が進められるのは患者の選択肢を広げることに繋がり歓迎すべきものであると思います。

内閣府:成長戦略
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/seicho_senryaku2013.htm

Capital Medica